「お風呂に入っていいですか？」

患者さんから良く聞かれる質問です。

症状や手術後の状態によって答えは変わりますが、

とくに日本で重要視されるのは

「湯船に入れるかどうか」です。

日本に住んでいる人の多くは「湯船に入ること」を大事な習慣にされています。

「シャワーならOKですが、湯船禁止です」と言うと悲しそうな顔をされます。

キズ、やけどは毎日洗浄したほうがいいので、シャワーはむしろ浴びてほしいのですが、

湯船でぬくもるのはだいたいだめな場合が多いです。

たとえば「水虫で指の間がジュクジュクしている人が湯船でぬくもる」と、細菌感染を起こす未来しか見えません。

かゆい湿疹のときも「熱い湯船で温まりすぎる」と余計かゆくなりますので避けたほうがいいでしょう。

でも引っかき傷からトビヒ（膿痂疹）への進行を予防したいのでシャワーは浴びてほしいのです。

「ぬるめのお湯（39～40℃）で温まる」のは心身のリラックスになりますので、湿疹やアトピー性皮膚炎の人でも問題ないことが多いです。

昔の戦国武将が温泉をよく訪れていたと聞いたことがあります。疲労回復には最高と思いますが、刀や矢のキズで温泉に入るはまずいのではないかと思っています。