当院は2013年開業ですので今年で10年経ちます。

その間には遠方への引っ越しで当院に来れなくなる患者さんもおられました。

慢性疾患の患者さんであれば、引っ越し先で新たな皮膚科を見つけて受診しなくてはなりません。

そこで大事になるのが、処方薬の内容が一般的かどうかです。

患者さんに合う薬であっても、極めて特殊な処方になると引っ越し先で同じものを出してもらえるかどうか分かりません。

例えば塗り薬の場合、４種類以上の薬を混合してスペシャルな配合で処方されているクリニックがあるようです。（その上、院内処方で薬の内容が謎に包まれていることが多いですね）

その先生にしかできない職人的な経験やスキルに基づく処方だと思うのですが、患者さんがそこを通院できなくなったときには困ることになってしまいます。

患者さんから空の容器を見せられて「前の先生と同じ処方をお願いします」とお願いされても、次の医者は薬の内容も混合割合も分からずお手上げ状態です。

当院では極力シンプルな処方を心がけて診療していますので、お引っ越し先の皮膚科で困ることは少ないと信じています。（自治体や施設によって一度の診察で出せる最大量などは違いがあると思います）。