院長コラム
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「せつ(セツ、癤)」と気づけるかどうか
せつ(セツ、癤)の続きです。
前回書きましたように、
膿(うみ)がたまっている病変を見たときに「せつ」と気付けるかどうかが大事です。
普通のニキビ(痤瘡)なら、塗り薬の処方で事足りることが多いですが、
「せつ(セツ、癤)」であれば、それでは治療が進まないことが少なくありません。
「せつ」は通常の診察で診断できることがほとんどですが、
当院では必要なときに皮膚エコー検査を行って診断をすすめます。
皮膚エコー検査ですべてが分かるわけではありませんが、比較的特徴的な画像をみることができるので、診断をつけやすくなります。
また膿の深さもわかりますので、切開して膿をだすときの目安となります。
「せつ」とまぎらわしいものには、
・内出血を伴ったニキビ(痤瘡)
→切開してみると、膿はほとんど出ず血性の内容物がほとんどだったりします。
内出血が多くて自然に吸収されにくいニキビのときは切開するほうが早いでしょう。
・粉瘤などの嚢腫(のうしゅ)病変の炎症
→皮膚エコー検査である程度わかりますが、自分でいじりまくっているケースでは「せつ」と区別がつかないときがあります。やはり切開が有効です。
・肛門周囲の痛いデキモノ
「肛門周囲膿瘍」といわれますが、いろいろな原因があります。
それぞれ治療方針がかわりますので、専門の肛門外科の先生におまかせすることがほとんどです。
次回ラストは
・MRSAなどの多剤耐性菌による「せつ(セツ、癤)」の存在
です。
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