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「用法用量を守って正しくお使いください」

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院長です。

今回はぬり薬の話です。

一般の市販薬で「用法用量を守って正しくお使いください」などと注意がされているのを見かけませんか?

用法用量はとても大切なルールです。

ところが、皮膚科でよく使用するぬり薬については用法用量の取り決めがけっこう自由です。

 

たとえば小児から成人までよく使うことのある「ロコイド軟膏」の添付文書(*)で「用法用量」を見てみましょう。

 

———————————————–

(ロコイド軟膏)

  1. 用法及び用量

通常1日1~数回適量を塗布する。
なお、症状により適宜増減する。

———————————————–

良く言えば自由、

悪く言えばおおざっぱです。

 

 

このロコイド軟膏は「湿疹」に処方することが多いのですが、

 

  • どの患者さんの?
  • どこの湿疹病変に?部位は?範囲は?
  • 1日1回なのか2回か3回、それ以上なのか?
  • 適量?どのぐらいの量を塗ってもらうのか?
  • それをいつまで続けるのか?

を決めないといけません。

 

処方する際は、その都度上記のことを考えています。

さらにそれを患者さんご本人かご家族にご自宅でやってもらわないと治療が進まないのです。

 

たかが湿疹ですが、治療を適切にしようと思うと意外と複雑なものです。

(このあたりは皮膚科医によっても指導する方法が異なりますので、腕の見せどころともいえます。)

 

ぬり薬の用法用量について、

これが唯一の正解というのは無いのですが、

より良い、最適に近い用法用量をできる限り考えています。

 

くれぐれもおくすりは「用法用量を守って正しくお使いください」

 

 

 

(*)日本で使用される薬剤の添付文書は

PMDA(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構)のサイト

https://www.info.pmda.go.jp/psearch/html/menu_tenpu_base.html

こちらで参照できます。処方された薬剤について知りたいことがあるときは便利です。

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