皮膚科医として外来をしていると1日何回も聞くフレーズがあります。

「夜になると痒みが辛いです。

昼間仕事や家事しているときはそれほど痒くないのですが」

こうおっしゃる患者さんは非常に多いです。

アトピー性皮膚炎でも湿疹でもじんま疹でも同じような傾向があります。

なぜ夜になると痒くなるのか？

それには理由がいくつかあり

１）夜は他に気が紛れることがない（仕事や家事などがない）。

２）夜は体温が上昇しやすい。そのうえお風呂に入るとさらに上昇する。

３）夜は皮膚バリアが悪化しやすい（もともとバリアが弱い、乾燥肌の方は特に悪化）。

４）ホルモンの関係（内因性コルチゾルというホルモンが夜には減る）。

このようなことが主に考えられています。

つまり

夜にかゆみが出ないようにするには

• 夜お風呂やふとんで体を温めすぎない。
• 夜には保湿剤をしっかり塗る。
• 湿疹やじんま疹がある場合は薬で治しておく。

ということが大事になります。