こんにちは、副院長です。今回はアニサキスアレルギーについてです。

「サバの刺身を食べたらじんま疹が出た。今まで何度もサバの刺身を食べたことはあるのに。」

「刺身や寿司が好きでよく食べている。

食べて半日ぐらいしてじんま疹が出ることがあるが、毎回出るわけではない。」

という方は検査（採血）してみるとアニサキスアレルギーかもしれません。

2024年だけでも私の外来でアニサキスアレルギーだと判明した方が３～4人おられました。

アニサキスは海にいる寄生虫です。

魚の餌にアニサキスが寄生する

⇒　サバなどの魚が餌を食べる

⇒　人間がサバを食べる

⇒　アニサキスで人間がアレルギーを起こす

というメカニズムです。

アニサキスアレルギーはアニサキスの死骸や欠片でも起きます。

そのため海の生き物全てでアレルギー発症の可能性があります。

寿司や刺身など、生の海産物でのリスクが高いですが

重度のアレルギーになると焼き魚など加熱した海産物、さらには出汁や魚肉加工品でも症状が出ます。

サバ、アジ、サンマ、カツオ、イワシ、サケ、イカなどは、アニサキスの寄生率が高いとされています。

当科でアニサキスアレルギーが判明した方は

刺身や寿司（特にサバやアジ）が好物で、日常的によく食べている方がほとんどです。

頻繁に食べることで感作（アレルギーが成立）が起きているものと思われます。

私（副院長）も趣味仲間と回転寿司に行く習慣がありますが

サバ、アジ、サンマ、イワシ、カツオについては生食を避けています。

好物だからと言って生物を頻繁に食べ過ぎるとアレルギーを発症する可能性があるので

・ほどほどにしておく

・アニサキスの寄生率が高い魚（サバ、アジなど）ばかり食べない

などに気をつけたほうが良さそうです。