「マラセチア」

アレルギーの血液検査を受けたことがある人なら「マラセチア」という項目を見たことがあるかもしれません。

マラセチアというのは、皮膚の表面にいる常在菌でカビの一種のことです。

普段は悪さをしないのですが、増えすぎたりするといろいろな症状を引き起こします。

・癜風（でんぷう）

筋トレの項目でも書きましたが、体幹などの発汗の多い部分に出てくる茶色いシミのようなものです。

・マラセチア毛包炎

同様に発汗の多い部分に急に多発して出てくるニキビ、ふきでものです。思春期ニキビで言うアクネ菌とはまた別の菌ですので別の薬剤が必要です。

・脂漏性皮膚炎

頭皮のフケ症状のことで、頭皮だけでなく、顔やワキなどにも出ることがあります。「脂漏」という名前の通り、皮脂が多いと発症しやすく、マラセチアの増殖を伴うことが多いです。

ちなみにマラセチアは正式には「マラセチア・フルフル」といいます。フケ用シャンプーで「コラージュフルフル」という製品がありますが、マラセチアの増殖を抑える成分が入っているため「フルフル」なのです。

・マラセチアに対するアレルギー

冒頭に書きました通り、マラセチアに対してアレルギー反応が陽性になる人がいます。

陽性だと、どんな症状が起きるのか。

発汗が多い部位、脂漏部位、衣服の締付け部位でマラセチアが増殖しやすいところに湿疹（皮膚炎）が起きやすくなります。つまり、ほかの人よりもアセモやフケ症などがひどくなりやすく、かつ治りづらいということになります。大変です。

マラセチア関連の皮膚炎を防ぐためには、

とにかく汗をこまめに流す・拭く・着替える

汗を吸って乾きやすい衣類を着る

部屋の湿度を下げる

などの工夫が大切です。

日本の夏は湿度が高いため生活の中で工夫をしながら乗り切りましょう。