院長コラム
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慢性じんましんの「効く薬」の見つけ方|抗ヒスタミン剤の選択と皮膚科医の戦術
こんにちは!院長です。
過去にも何度か触れてきましたが、
じんましんの治療には主に「抗ヒスタミン作用」を持つ飲み薬を用います。
じんましんの症状を引き起こすヒスタミンという物質の働きを抑えるのが、この薬の狙いです。
抗ヒスタミン剤は現在、10種類以上ありますが、私たち皮膚科医はこれらの薬をどのように使い分けているのでしょうか?
「一番効く薬」は、飲んでみるまで分からない
患者さんからも、他の医療関係者からも、「一番効く薬はどれですか?」とよく聞かれます。
20年以上皮膚科診療に携わってきた中で得た一つの答えは、
「どの薬剤も良い薬だが、すべての患者さんに効く薬はない。どれが効くかは患者さんに内服してもらうまで分からない」
ということです。あまり面白くない答えですね。
新しく開発される抗ヒスタミン剤は、どれも「じんましんによく効く」というデータを持っています。
もちろん私たちもその性能を信じてはいますが、一つの薬剤で全ての患者さんの症状を完全に抑え込むことはできません。
それほど人体は不思議で、皮膚の反応は複雑なのです。
皮膚科医が実践する「薬探し」の戦略
そのため、長期間続く「難治性のじんましん」の患者さんの場合は、ある種の「薬探し」が必要になります。
例えば、
- Aという薬剤を1週間試して効果が不十分であれば、次の1週間はBという薬剤に変更する。
- 効果のない薬剤を避けながら、10種類程度の抗ヒスタミン剤を順番に試していく。
といった形で、患者さん一人ひとりに最も効果を発揮する薬を見つけ出す努力をします。
さらに、当院では通常の治療で効果が不十分な場合、以下の治療戦術も取り入れ、治療効果を高める努力をしています。
- 抗ヒスタミン剤を通常量より増量して内服してもらう
- 抗ヒスタミン剤以外の薬剤も組み合わせて使用する
じんましんの治療は、根気と正確な診断、そして患者さんと私たちとの協力が不可欠です。
もし、今飲んでいる薬で症状が治まらない場合は、諦めずにご相談ください。一緒に最適な薬を見つけましょう。
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