院長コラム
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新薬ブイタマークリームをアトピーの院長に塗ったら大変だった→なぜなら・・・
アトピー性皮膚炎の院長です。
それほど重症ではありませんですが、あちこち湿疹ができやすいです。
アトピー性皮膚炎のおくすりは近年いろいろな種類がでてきており、患者さんの選択肢も広がっています。
この秋にブイタマークリームという新薬が販売されました。
このクリームはステロイドではなく、「アトピー性皮膚炎」だけではなく「尋常性乾癬」にも適応がある、新しい作用機序の外用薬です。治験のデータを見る限り、長期間の外用(ステロイドなしのまま)で2疾患の症状改善が見られたようです。
ただ副作用もゼロではなく、とくに毛包炎、接触皮膚炎と頭痛がそれぞれ5%以上で出現する、と記載されています。
(添付文書はこちら)
それぞれ説明すると、
「毛包炎」→「ニキビ、ふきでもの」です。
「接触皮膚炎」→「その薬剤にかぶれた」ということです。5%以上かぶれるのもどうかと思いますが
問題は次です。
「頭痛」→「塗る薬で頭痛?クリームをぬるだけで?」
副作用が少し疑問でしたので、
患者さんに処方する前に自分の湿疹に塗ってみました。
【塗布当日】
16時ごろ塗布(顔、うで、下肢など、合計2~3gぐらい)
→19時頃から軽い倦怠感が。
頭を使う仕事をしたくなくなるレベルです。
早めに就寝。
(そのときには頭痛とは思っていませんでした)
→頭痛に悩まされる悪夢を見る
【塗布翌日】
翌朝、確実に頭痛を感じる。
やはり複雑な業務ができないレベルの頭痛。
鎮痛剤(ロキソニン)を飲みつつ仕事をする。
結局夜まで頭痛が続く。
寝るときはもう大丈夫でした。
(悪夢も見ませんでした)
【塗布2日目】
朝だいじょうぶでした。一安心です。
こんなかんじです。
いやあ、頭痛、きつかったです。
ブイタマークリームは、毎日湿疹にぬって長期間継続することで治療効果を出していく薬です
(塗っていくことで皮膚バリアの再生効果も認められていますので、悪化したときだけ塗るのではなく、毎日ぜひ継続してほしい薬です)。
治験のデータによると、頭痛症状は途中で軽減、改善し、塗布を継続できることが多いようですが、
患者さんに処方するときには、頭痛のことを注意事項としてよく説明しておかないと(5%以上の確率ですから)、
予想外の頭痛にびっくりされることが多くなりそうです。
追記:クリーム剤ですが、塗布時に予想外に白残りがしやすく、衣服に付着します。
1日1回の外用ですので寝る前に塗布するとしても、着る衣服を選ぶ必要がありそうです。
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