副院長です。 

6月に行われた皮膚科学会総会で話題になっていたテーマ第二弾、ジェルネイル接触皮膚炎（かぶれ）についてです。 

ジェルネイルしている爪の周りや爪の下にガサガサや赤み、痒みが出ている方はジェルネイルかぶれを疑います。（何度かジェルネイルしているうちに、ある時点からかぶれ始めるパターンが多いです。） 

ジェルネイルかぶれの話題で怖いなと思ったのは、ジェルネイルの手で首や腕を掻いたりすると首や腕にも湿疹が出るとのことでした。 

たしかに私の外来でも、敏感肌+ジェルネイルの患者さんは首周りの湿疹が多いし、治りにくいなという印象はありました。 

また一般人がセルフネイルで施術すると硬化が不十分なままだったり、皮膚に溶剤が付着したりしてかぶれを引き起こしやすいです。 

ジェルネイルかぶれの原因物質としてはHEMAやイソボルニルアクリレートなどが明らかになっています。歯科材料にもジェルネイルと同じ成分が使われていることかあるのでジェルネイルかぶれのある方が歯科通院される場合は歯科に伝えましょう。 

ジェルネイルかぶれが疑われていても「今まで大丈夫だったからそんなはずはない」と継続してしまう方も多いですが、首や腕の湿疹がひどくなる前に潔く止めたほうが良さそうです。